2005年11月21日23:22
何となく気になった歌についての感想を、たまに書いておこうと思う。
評、ではなく。
だので万事が抽象的ですんで、議論的価値はないです。
なまぬるーく見守ってください。
歌誌9月号の、香山かちたさんの歌。
鶯色の清掃員の歌である。
実際の風景であるかは別として、映像の「面」のみが鮮やかに迫ってくる。
色彩の描写も効いてますね。
が、しかし、あんまり作者の世界にのめり込むと、自分のヒトゲノムの螺旋を辿るような、途方のない感覚を感じざるを得ないので、強制終了(笑)
実際、清掃員を仕事としている私的に、埃を拾ってため息をつくあたり、色々想像してみた。
時間内に全てさっぱり綺麗にしたあとに、埃発見。
「あぁーあれだけ掃いてもまたあったよ」の落胆以上に
それを取るときの、屈まなければならぬしんどさのため息が多分強い。
膝、腰にくる仕事ですからねー。
落胆であれば真面目なのだなぁと思います。(もしくは細かい。一緒に働くと気疲れしそうなタイプ)
・・・時間に追われていたら、埃ならば私なら無視するかも・・・(笑)ゴミはまずいですが。
寓話のような不思議なぬくもりをこの歌に感じるのはなんだろうと考えた時、
多分一枚の絵のモチーフとして、上にも下にも見ていない目線だからかと。
「大変だなぁ」という余計な感傷もない。
そして、普段はビルの背景の一部であるが、この作品では主題であること。
歌とは別に、そこにちょっぴり救われた自分である。
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